なぜ「SIGQ Incident Management」を作っているのか: AIを活用した次世代インシデントマネジメント支援ツール

SIGQ RelOps

インシデントに明け暮れた20代から生まれた、次世代のインシデントマネジメント支援AI

SIGQがインシデントマネジメントのAIエージェントを開発する背景には、代表・金築のこれまでのキャリアがあります。 新卒からマネーフォワードやプレイドといった高い信頼性や安定性の求められるBtoB SaaSの現場で、SREとしてインシデントマネジメントの最前線に立ち続けてきました。特にインシデントコマンダーとして、緊急時のリードや意思決定を担い、エンジニアとしての技術力と、Dev・Biz両目線でのバランス感覚をもとに、影響度の判断、関係者の招集、対応の優先順位づけを即時に行う役割を長年こなしてきました。

なぜ、インシデントマネジメントが難しいのか

インシデント対応はスピードと精度が命です。しかし、現場では次のような課題が深刻化しています。

  • 限られた人しかインシデントコマンダーを担えない:オンコールを組んでも、実質的に対応を引き受けているのは毎回同じメンバーが多いです。技術力だけでなく、判断力とステークホルダーからの信頼貯金が必要なため、属人化が避けられません。

  • 情報がサイロ化している:Notion、Slack、Datadog、PagerDutyなど、情報が散在しており、現場の状況把握に時間がかかります。

  • ドメインが複雑化しており、影響度や重大度の判断が難しい:単純な障害ではなく、事業や顧客に対する影響の文脈理解が必要とされるケースが増えています。

  • 心理的な疲弊と離職:インシデント疲れは単なる業務過多ではなく、心理的プレッシャーによる消耗でもあります。結果として、チームから人がいなくなることも少なくありません。

SIGQが目指すインシデントマネジメントの未来

sigq RelOpsのカバー範囲

SIGQでは、こうした課題に正面から向き合い、インシデントコマンダーを支援するAIの開発を進めています。特徴は以下の3つです。

  1. Data-centricな設計  社内に散らばった情報を、MCP(Model Context Protocol)により統合することで、ツール横断でのコンテキスト保持と自律的な推論を可能にします。

  2. Biz寄りのAIエージェント  技術情報の整理だけでなく、顧客・CS・営業など非エンジニアとのコミュニケーションにも強みを持つ設計でサービスを開発しています。Slackでのやり取りにこのAIエージェントが参加し、応対の質とスピードを高めます。

  3. マルチサービス・マルチツールでの対応  LLMを活用し、Datadogのアラート、Notionの過去事例、Slackの会話履歴などを文脈として統合。再発防止策の提案や、振り返りレポートの自動化も支援します。

私たちがつくりたい世界

インシデント対応が、ごく一部の「スーパーマン」に依存せず、誰もが自発的に支援し合える体制を作りたいです。AIが人間の代わりに判断を下すのではなく、人間の能力を引き出し、迷いなく、かつ躊躇せず動ける環境をつくります。 それは、単なる効率化ではなく、サービスの信頼性と、持続可能性を両立するためのアプローチです。

「誰もが、本質的な仕事に集中できる世界」を、SIGQは本気で目指しています。

サービスについて

・サービスサイト copilot.sigq.io

・サービスローンチプレスリリース

prtimes.jp